2021年11月4日にRed Hat Enterprise Linux 9.0 Betaが出たとのことなので、触ってみることにしました。
上記ブログにあるように、「Red Hat Developer Programでの無償サブスクリプション」でもダウンロードできました。 今回は仮想マシンで動かしてみることにしました。
インストール時にサブスクライブを設定することもできるけど、何も設定しない場合はISOイメージからのインストールになるようです。ここでRed Hatアカウントを入力しておけばインストール後にすぐにdnf, yum
などでパッケージのインストールとかアップデートができるようになるはずです。
今回はRHEL 9 Betaをインストール時にサブスクライブしないで、後で実行する方法でセットアップしました。 インストール画面はこれまでとほとんど変わらないので省略しますが、最近のFedoraと同様、rootユーザーはデフォルトで無効化されていました。
RHEL 9.0 Betaを触ってみる
再起動後のバージョン
[root@rhel9beta ~]# cat /etc/redhat-release Red Hat Enterprise Linux release 9.0 Beta (Plow) [root@rhel9beta ~]# uname -a Linux rhel9beta 5.14.0-1.7.1.el9.x86_64 #1 SMP Mon Oct 25 15:21:23 EDT 2021 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux
ではいつものようにレジストしてみます。ユーザー名などは架空のものに変えてます。
[root@rhel9beta ~]# subscription-manager register --auto-attach --username user Registering to: subscription.rhsm.redhat.com:443/subscription Password: The system has been registered with ID: xxx The registered system name is: rhel9beta Ignoring request to auto-attach. It is disabled for org "7299718" because of the content access mode setting.
なんか警告が出ていますね。とりあえずアップデートがあるか確認してみましよう。コマンドを実行するとリポジトリーファイルがないみたいなエラーになっています。
[root@rhel9beta ~]# dnf check-update Updating Subscription Management repositories. Error: There are no enabled repositories in "/etc/yum.repos.d", "/etc/yum/repos.d", "/etc/distro.repos.d".
とりあえずいつものディレクトリーを確認するとredhat.repoというファイルが作られていました。これは subscription-manager register
する前はなかったファイルです。
[root@rhel9beta yum.repos.d]# pwd /etc/yum.repos.d [root@rhel9beta yum.repos.d]# tree . └── redhat.repo
ファイルの中身を見てみると、次のような内容だけ書かれていました。
[root@rhel9beta yum.repos.d]# cat redhat.repo # # Certificate-Based Repositories # Managed by (rhsm) subscription-manager # # *** This file is auto-generated. Changes made here will be over-written. *** # *** Use "subscription-manager repo-override --help" if you wish to make changes. *** # # If this file is empty and this system is subscribed consider # a "yum repolist" to refresh available repos #
とりあえず二つのコマンドを実行してもう一度redhat.repo
を確認すると、中身が表示されました。あとは必要に応じてファイルを書き換えるか、コマンドでリポジトリーの有効無効を設定することで利用できそうです。
[root@rhel9beta yum.repos.d]# yum repolist && subscription-manager repo-override [root@rhel9beta yum.repos.d]# cat redhat.repo ... [rhel-9-for-x86_64-baseos-beta-rpms] enabled = 1 ... [rhel-9-for-x86_64-appstream-beta-rpms] enabled = 1 ... [rhel-9-for-x86_64-supplementary-beta-rpms] enabled = 0 ... [codeready-builder-beta-for-rhel-9-x86_64-rpms] enabled = 0 ...
RHEL 9.0 Betaをもう一度セットアップして試す
subscription-manager register
を実行した後のredhat.repo
ファイル生成の挙動が怪しかったためもう一度インストールしなおして同じことを試してみたのですが、2つ目の環境の方ではsubscription-manager register
を実行したら中身のあるredhat.repo
が生成されるのを確認しました。なんか挙動が怪しい(まあ、最初のBetaですし)。
RHEL 9.0 Betaの各パッケージバージョン
これからリリースバージョンになるにあたって、バージョンが変化すると思うので主要なところだけ確認したところ、Linux kernelは5.14ベース、PythonはPython 3は3.9.6ベース、Python 2のパッケージはとうとう提供されなくなった模様です。Podmanは3.3.1が現時点では利用可能でした。
Podman 3ではdocker-composeが使えるようになったという話もあるので、そのうち触ってみようと思います。
JDKについては1.8、11、17がそれぞれ提供されるようです。そのほか、PostgreSQL 13.3、MySQL 8.0.22、MariaDB 10.5.12、ruby 3.0.2、perl 5.32.1、nodejs 16.6.2などと。なお、モジュールパッケージの方は確認していません。ソフトウェアの別のバージョンについてはRHEL8と同様、モジュールで提供されると思われます。
モジュールは結構便利なんですよね。色々なバージョンのソフトウェアがインストールできるので。Fedoraでよく使ってます。