ytooyamaのブログ

サーバ構築とか、仕事で発見したこととか、趣味のこととかを書いています。

CentOS 8をちょっと触ってみた

Facebookで共有されてきたので読んでみました。

north.thco.mp

1.tarが(Minimal Installに)ない(と言うか含まれていない)

以下を選択してOSをインストールすれば入るようです。ただ、人によっては必要ないものも入ってしまうので、yum install tarでいいかなと思いました。

Base environment:
Minimal Install

Add-ons for selected environment:
Standard

2.lsの挙動(と言うか実行結果)が変わった件

特に自分的には実害はないので省略します。

3.viの設定ファイル

逆に賢いかなと思いました。

Minimal Installではvim-minimalパッケージがインストールされるようです。vim-enhancedはインストールされません。 yum install vim-enhancedを実行するか、1のように「Add-ons for selected environment」として「Standard」を選択してインストールすれば従来のように使えるというわけではなく、viとvimを使い分ける必要がありそうです。

viコマンドを実行して:versionを実行したら、デフォルトの設定ファイル次のように書かれていました。 確かに.vircだ。

...
   system vimrc file: "/etc/virc"
     user vimrc file: "$HOME/.virc"
 2nd user vimrc file: "~/.vim/virc"
      user exrc file: "$HOME/.exrc"
       defaults file: "$VIMRUNTIME/defaults.vim"
  fall-back for $VIM: "/etc"
 f-b for $VIMRUNTIME: "/usr/share/vim/vim80"
...

vimコマンドを実行して:versionを実行したら、デフォルトの設定ファイル次のように書かれていました。 確かに.vmircが使われるようです。

...
   system vimrc file: "/etc/vimrc"
     user vimrc file: "$HOME/.vimrc"
 2nd user vimrc file: "~/.vim/vimrc"
      user exrc file: "$HOME/.exrc"
       defaults file: "$VIMRUNTIME/defaults.vim"
  fall-back for $VIM: "/etc"
 f-b for $VIMRUNTIME: "/usr/share/vim/vim80"
...

確かにvivimのコマンドが両方入っているようです(エイリアスではない)。

# ls -la /usr/bin |grep vi
-rwxr-xr-x.  1 root root      39336 May 11 09:23 auvirt
-rwxr-xr-x.  1 root root      17952 May 11 22:49 dbus-update-activation-environment
lrwxrwxrwx.  1 root root          2 May 12 01:00 ex -> vi
lrwxrwxrwx.  1 root root          2 May 12 01:00 rvi -> vi
lrwxrwxrwx.  1 root root          2 May 12 01:00 rview -> vi
lrwxrwxrwx.  1 root root          3 May 12 01:00 rvim -> vim
-rwxr-xr-x.  1 root root      13048 Jul  2 00:30 systemd-detect-virt
-rwxr-xr-x.  1 root root       4102 May 15  2018 usb-devices
-rwxr-xr-x.  1 root root    1206064 May 12 01:00 vi
lrwxrwxrwx.  1 root root          2 May 12 01:00 view -> vi
-rwxr-xr-x.  1 root root    3096544 May 12 01:00 vim
lrwxrwxrwx.  1 root root          3 May 12 01:00 vimdiff -> vim
-rwxr-xr-x.  1 root root       2121 May 12 01:00 vimtutor

vim-minimalviコマンド(実際は実装機能が少ないvim。以前のバージョンでいうvim-tiny)などを提供して...

# rpm -qlp vim-minimal-8.0.1763-10.el8.x86_64.rpm 
/etc/virc
/usr/bin/ex
/usr/bin/rvi
/usr/bin/rview
/usr/bin/vi
/usr/bin/view
/usr/lib/.build-id
/usr/lib/.build-id/d5
/usr/lib/.build-id/d5/ddb4c7052c2c301dfa5fc289ce02f6ac745fa0
/usr/share/man/man1/ex.1.gz
/usr/share/man/man1/rvi.1.gz
/usr/share/man/man1/rview.1.gz
/usr/share/man/man1/vi.1.gz
/usr/share/man/man1/view.1.gz
/usr/share/man/man5/virc.5.gz

vim-enhancedパッケージを入れるとvimコマンドが使える感じでしょうか。

# rpm -qlp vim-enhanced-8.0.1763-10.el8.x86_64.rpm 
/etc/profile.d/vim.csh
/etc/profile.d/vim.sh
/usr/bin/rvim
/usr/bin/vim
/usr/bin/vimdiff
/usr/bin/vimtutor
/usr/lib/.build-id
/usr/lib/.build-id/b3
/usr/lib/.build-id/b3/3f31cbe4ccab987421da5f1664ec6e875b3cce

ちなみに、CentOS7でviおよびvimコマンドを実行して.versionで確認すると、どちらも.vimrcをデフォルトで見る設定になっていました。 ただ、この違い、ある意味私にとっては嬉しい仕様かもしれません。 サーバーの設定ファイルを手でいじる時、余計なvimの設定でインデントが入ったり、タブがスペースに置き換えられたりとかされると困るパターンがあるので、書き物をするときはvim、設定をいじるときはviを使うみたいなことができそうです。

4.Wi-Fiドライバーの話

所詮、Minimal Installですからねえ。逆にMinimal Installで、自分に必要ないドライバーが入ったらそれこそ嫌です。

別の話

そのほかの話。

CentOS8でEPELを使いたい場合

Webで検索するといろいろな方法を書いている人がいますが、CentOS8でもCentOS6や7の頃と同様、epel-releaseパッケージを用意してくれているのでこれを入れればOKです。

# yum install epel-release

CentOS8でAnsibleを使いたい場合

RHEL8にはAnsible専用のリポジトリーがあり、そのリポジトリーを追加するとAnsibleをyumでインストールできます。 CentOS 8の場合は2019年9月27日現在、パッケージは用意されていないようです。なのでpipでインストールしましょう。

今後、CentOS 8でAnsibleのRPMパッケージが提供される可能性があります。

# yum install python36 python3-pip
# su - user
$ pip3 install --user ansible==2.8.5
$ ansible --version
ansible 2.8.5

rootユーザーでpipを使うのは推奨されないため、作業用のユーザーを作って、インストールするといいと思います。

CentOS8でDocker CEを使いたいのですが

Webで検索するとCentOS 7向けのDocker CEを入れる方法が見つかるのですが、絶対にやってはいけませんよ。...死にたくなければ。 CentOS 8向けDocker CEが来るのを待つか、Podmanを試してみましょう。割と良いですよ。Podman。

これでインストールできます。podman-dockerパッケージを入れると、podmanコマンドをいい感じにdockerコマンドに置き換えてくれます。

# yum install podman podman-docker

dnfコマンド、慣れません...

大丈夫です。今まで通りyumコマンドを使えば、いい感じにdnfに置き換えて実行してくれます。

RHEL8/CentOS8で時刻同期サーバー

CentOS7の時点で私はchronyを使ってましたが、ntpdよりchronyの方がいろいろ便利ですよ。ntpdだとなかなか同期されないとかあったけど、chronyではそこまでハマったことはないですし。

RHEL8/CentOS8でテキストインストール

EL8でも、インストール時に linux textを追加するいつものやり方でテキストインストーラーを実行できます。

RHEL8/CentOS8でコマンドを打つと「Failed to set locale, defaulting to C」と表示されるのが気になります。

ロケール環境変数を設定するような設定をした環境で、SSHで対象のマシンにアクセスしていると起こりがちです。 この設定をしないでアクセスするか、必要な言語をインストールすれば対応可能です。

# yum install glibc-langpack-ja

ここら辺の話はこちらのブログにまとまっていました。

rheb.hatenablog.com

CentOS8で古いMegaRAIDが無効にされてしまう

RHEL8で無効にされたため。CentOS8でも標準のカーネルは同様に無効にされる模様。CentOS Plus Repoで提供されている kernel-plus を使うと回避できる模様。

nakanoshuichi.blogspot.com

RHEL8/CentOS8でParallels Toolsがインストールできません

Parallels Desktop 15

Parallels Desktop 15を使ったRHEL8/CentOS8の高速インストールはうまく動きません。 Parallels Desktop 15でRHEL8/CentOS8をインストール後にParallels Toolsをインストールしようとするとすぐエラーになります。 エラーに書かれているパッケージをインストールしてからParallels Toolsをインストールするとうまくいくようです。

ちなみにkernel-core-develパッケージ云々は、指定されているバージョンのkernel-develパッケージをインストールすればOKです。またdkmsパッケージはEL8でも標準では提供されないので、入れたければEPEL8から取得しましょう。

dkmsはParallels Toolsには必須のパッケージではありませんが、入れておいたほうがカーネルのバージョンが上がったときのことを考えると便利です。

# yum install elfutils-libelf-devel gcc make perl selinux-policy-devel kernel-devel-4.18.0-80.el8.x86_64 
# yum install epel-release && yum install dkms
Parallels Desktop 14

このような書き込みを見つけました。対応できそうですが、Parallels Desktop 15にアップグレードした方が確実かと。 高速インストールはうまく動きませんが、手動インストールを行い、かつParallels Toolsインストールなしではうまく動きます。

forum.parallels.com

Parallels Desktop 13

RHEL8/CentOSへのParallels Toolsのインストールは難しそうです。 高速インストールはうまく動きませんが、手動インストールを行い、かつParallels Toolsインストールなしではうまく動きます。

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