さて前編からの続きです。
前編ではUbuntuでZFSを使えるようにしました。後編ではディスクが足りなくなったのを想定して、新しいディスクを追加してみます。
...と前後編にしたのはいいものの、後編はあっさりです。
・作業前に
まず、作業を始める前に、ディスクを追加する前の/zfsdisk上でddコマンドでファイルを作り、sha1sumか何かでハッシュを取っておきます。
# cd /zfsdisk
# dd if=/dev/zero of=testfile bs=1M count=500
# sha1sum testfile
d04df27549d239ad29312c844b44b65e141dc748 testfile
・ディスクの追加
新しいディスクを(物理・仮想)マシンに追加します。dmesgコマンドなどで新しいストレージのデバイスファイルを確認します。連番になるのでsdb,sdcと来たらsddでしょうね。
# dmesg |grep 'sdd'
・ラベルをつける
sddにラベルをつけます。
# parted /dev/sdd
(parted) mklabel gpt
(parted) quit
・vol0に新しいストレージデバイスを追加
sddをプール「vol0」に追加します。
# zpool add vol0 /dev/sdd
・確認
sddが追加されてオンラインになっており、ディスクサイズが増加していることを確認
# zpool status
pool: vol0
state: ONLINE
scan: none requested
config:
NAME STATE READ WRITE CKSUM
vol0 ONLINE 0 0 0
sdb ONLINE 0 0 0
sdc ONLINE 0 0 0
sdd ONLINE 0 0 0
# zpool list
NAME SIZE ALLOC FREE EXPANDSZ FRAG CAP DEDUP HEALTH ALTROOT
vol0 23.8G 145K 23.8G - 0% 0% 1.00x ONLINE -
8GBのsddを追加したことでストレージサイズが増えた。
・ファイルの存在の確認とハッシュの比較
zpool addしても実行前にあったファイルは消えることなく、同じハッシュ値を示すことを確認します。
# cd /zfsdisk
# sha1sum testfile
d04df27549d239ad29312c844b44b65e141dc748 testfile
さっきと同じハッシュ値が標準出力されます。されましたよね?
と言うことで、Ubuntu TrustyでZFSを動かすことに成功しました。NFSやSambaといったデータが増加していくようなアプリケーションサーバーを動かす環境など、色々な環境を構築するときにZFSを是非使っていきたいと思います。
・参考にした情報
今回の作業を行うのに参考にした情報をここに書いておきます。
- https://wiki.ubuntu.com/ZFS
- https://wiki.ubuntu.com/ZFS/ZPool
- http://zfsonlinux.org/faq.html
- http://blogs.yahoo.co.jp/cyksart/54130061.html
偶然か何か、こんな情報が見つかりました。どこらへんまでのサポートなのか楽しみですね。Ubuntu 16.04 LTSのリリースは、2016年4月下旬ごろと思われます。